日本ではスマートフォンにiPhoneを選ぶ方が多く、iPhoneの使い勝手の良さからパソコンもMacBookに替えたいと思っている方も多いでしょう。おしゃれカフェでMacBookを開いているノマドスタイルにも憧れますよね。
今回は、そんなMac初心者の方に、MacBookのおすすめのスペック・容量と選び方、価格などを詳しくご紹介します。
Contents
MacBookとは?
MacBookは、アメリカ合衆国のApple社が製造・販売するノートパソコンです。基本ソフトウェア(OS)にmacOSを搭載し、優れたGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェィス)が大きな特徴となっています。
Macは一昔前は非常に高価で、デザイナーやミュージシャンなどクリエイター向けのプロフェッショナル・マシンというイメージが強かったのですが、最近では求めやすい価格となりました。また、GUIが優秀なので、初心者でもすぐに操作を覚えられることもMacBookのメリットです。
MacBookのメリット3つ
Appleのこだわりの集大成ともいえるMacBookには、たくさんのメリットがあります。
MacBookはオシャレ
MacBookの外観はとてもオシャレでスタイリッシュです。スターバックスカフェなどでクールにノートパソコンを操作したいのなら、MacBookがおすすめです。最近のWindowsノートPCもMacBookに追従してデザインが洗練されてきましたが、なかなかMacブランドには太刀打ちできません。
MacBookはシームレスな操作感
Macはハードウェア(MacBookなど)と基本ソフトウェア(macOS)が同一メーカー(Apple)で製造されています。Appleは、このハードウェアとソフトウェアの一体感にとてもこだわっており、電源オンからオフまで各ソフトウェアのシームレスで統一感のある操作と、素早い応答速度を実現しています。初心者にも扱いやすい操作感です。
NECやDELLといったハードウェアメーカーにOSをライセンス販売しているマイクロソフトWindowsや、UNIXのように無料で配布され改変も自由なオープンソースOSとは大きく理念が異なるのです。
MacBookはウイルスの危険性が少ない
MacBookは、コンピューターウイルスに感染する危険性が少ないと言えます。これは、世のハッカーたちはより多くのコンピューターへウイルスを感染させたいと考えていて、世界シェアが圧倒的に大きいWindowsを標的にする場合が多いからです。
MacBookのデメリット3つ
さまざまなメリットのあるMacBookですが、Windowsが圧倒的なシェアを誇るこの世では、スケールデメリットが現れていしまいます。MacBookの購入前に、これらのデメリットが自分にとって致命的とならないかよく確認したほうがよいでしょう。
事務系の仕事ではWindowsPCが優位
日本の一般的な会社の事務用PCには、OSにWindowsを採用しているケースがほとんどです。macOSとWindowsでは操作感覚が異なる部分も多く、個人ではMac、会社ではWindowsということになるとちょっと大変です。例えるならば、オートマチック車とマニュアル車を交互に運転するようなもので、操作に戸惑いとストレスを感じる場合があるので注意が必要です。
Macのクリエイター系アプリの優位性は過去の神話
Adobe社製のPhotoshopやIllustratorなどのクリエイター系アプリは、一昔前はMacでしか使えませんでた。Windows版が販売されてからも、しばらくはMac版が優位な時代が続いたのです。しかし現在では、機能・操作性ともにMac版とWindows版はほぼ同様です。総合的なメリットからWindowsを選ぶクリエイターも増えています。
小規模に開発されるアプリはMac非対応
全世界で使われているような大規模アプリは、たいていWindows版とMac版の両方が開発されています。しかし、企業やNGOなどの小さなコミュニティ内で使われるアプリや、フリーソフトなどはWindows版しか開発されないケースがほとんどです。
Macには、WindowsをブートできるBoot Campというソフトウェアが用意されているのですが、2つ目のOSとなるWindowsはストレージを圧迫します。また、OSを切り替えるにはシャットダウンする必要があり面倒です。Mac1台しか所有しないのなら、この点にも注意が必要です。
MacBookとアプリの相性
MacBookで使えるクラウドサービスや他社アプリとの相性も気になるところです。
MacBook×iPhoneでiCloudを使い倒す
iPhoneを使っている方は、iCloudを使っている方も多いのではないかと思います。写真やビデオ、音楽のバックアップなど、クラウドデータストレージサービスは今や生活に欠かせない存在になってきています。iCloudはWindowsとも接続できますが、もちろん同じApple製のMacBookのほうがよりシームレスに、より素早くデータを連携できます。
MacBookとGoogleアプリとの相性は?
逆にスマートフォンでAndroidをお使いの方は、G-mailやGoogle DocsなどのGoogleアプリを日常的に使っているかと思います。Googleアプリは、MacBookでも問題なく動作します。
MacBookとマイクロソフト社製Officeアプリとの相性は?
MacBookでは、WordやExcelなどのマイクロソフト社製Officeアプリを普通に使えます。プリインストール版もありますし、月額制サブスクリプションサービスのOffice365を利用することも可能です。
MacBookはトラックパッド(マウス)の右クリックがないので、Windows版とは多少操作感が違いますが、Windowsでマイクロソフト社製Officeアプリを使っている方ならMacBookでも違和感なく使用できます。
MacBookのラインナップ3機種
MacBookは、現在3機種がラインナップされています。それぞれ個性があるので、自分の使用目的に合った機種をセレクトしましょう。
MacBook
とにかく軽いのがMacBookの大きな特徴でありメリットです。カラーバリエーションも4色揃い、ファッションアイテムのように身に着けてモバイルする感覚の一台です。自宅やオフィスで据え置き作業するより、毎日学校に持っていく学生や、シェアオフィスやカフェで仕事するケースが多いノマドワーカーにおすすめなのがMacBookです。
MacBook Air
値段の安さで選ぶならMacBook Airがおすすめです。スペックは他の機種と比べて低めながらも、憧れのMacBookが10万円を切る価格で購入できます。Airというネーミングから軽さを想像しますが、決して最軽量モデルでないことには注意が必要です。
インターフェイスに、広く世に普及しているUSB3.0やSDカードスロットを装備しているのが使い勝手のよいポイントとなっています。まずはMacの世界を手軽に体験してみたいというMacBook初心者におすすめなのがMacBook Airです。
MacBook Pro
画像や動画編集、レンダリングなどのためにパワフルなメインマシンを探しているなら、MacBook Proがおすすめです。MacBook Pro15を選べば、大きなディスプレイでPhotoshopやIllustratorといったアプリも快適に操作できます。しかし、重量・サイズとも大きくなり毎日モバイルするのは辛くなってきます。自宅やオフィスでの作業がメインで、たまにモバイルするといった使い方ならMacBook Proがおすすめです。
プロフェッショナルのクリエイターは、自宅やオフィスの作業ではMac proを使い、データを持ち出して打ち合わせなどを行うときにはMacBook Pro、といった使い分けをしています。そしてスペックが高い分、値段も高いのがMacBook Proです。
MacBookのスペックと選び方
MacBookの選び方として一番重要なことは、まず使用目的を明確にすることです。WebブラウジングやOffice系アプリがメインなのか、動画編集やレンダリングをバリバリ行うのか。自宅や会社での作業が多いのか、モバイルシーンが多いのか。実際に自分がMacBookを使う場面を具体的に想定してみましょう。
使用目的が明確になってきたら、最初にすることはCPUの選択です。次にメモリ容量を決め、ストレージ(SSD)容量、ディスプレイサイズを選んでいきます。この時点でもうほとんどあなたに最適な機種が絞られてくるので、あとはTouch Barやカラーなどをチョイスすれば自分だけのMacBookの完成です。スペックと値段のバランスを取りながら最適な一台を選びましょう。
選び方1.【CPU】
CPUはコンピューターの5大機能(入力・出力・演算・制御・記憶)のうち、演算と制御を担っています。つまりCPUは、コンピューターの頭脳であり、司令塔でもあるのです。従って、MacBookの選び方も、まずは一番重要なパーツであるCPUから始まります。
Macは一昔前まではPowerPCという独自アーキテクチャのCPUを使用していましたが、2006年頃からIntel製x86系CPUに移行しました。そう、WinsowsPCをお使いのみなさんにはお馴染みのあのIntelです。
現在、MacBookではIntel Core m3、Intel Core i5、Intel Core i7の3種類のCPUを採用しています。m3<i5<i7の順で処理能力・処理速度が高くなっています。
WebブラウジングやOfficeアプリをシングルタスクで使う程度なら、コストパフォーマンスのよいCore m3がおすすめです。
画像編集をしたり、Webブラウザ、Officeアプリ、音楽ストリーミングサービスなどを同時に使うことが多い方は、マルチタスクに強いCore i5がおすすめです。
動画編集やレンダリングを行うのであれば、ハイエンドモデルのCore i7があれば快適に作業を行えます。
選び方2.【メモリ容量】
CPUとともに処理速度に非常に影響するのがメモリ(一時記憶装置)の容量です。この容量が大きいほど、処理能力が高くなります。メモリは電源がオフになると内容が失われる一時的な記憶装置です。データを長期的に保管しておくストレージ(SSD)容量とは全く異なるものなのでご注意下さい。
MacBookでは、ベースグレードが8GBで、上位グレードが16GBの構成となっています。
Webブラウジングや画像編集程度のマルチタスク処理なら8GBでも十分ですが、動画編集やレンダリングを行うなら16GBが必須です。
初心者で8GBか16GBで迷う場合は、まずは8GBで購入して使ってみて、もう少しパワーとスピードが欲しいと感じたら16GBにメモリ増設するとよいでしょう。メモリ増設はDIYできますし、Appleストアで作業してもらうこともできます。(Macbook Airは、メモリがマザーボード直付なので増設できません。)
選び方3.【ストレージ(SSD)容量】
MacBookはすべてのモデルのストレージ(長期記憶装置)にSSD (Solid State Drive)を採用しています。HDDに比べて高速アクセス可能なSSDは、一度使ってしまったら二度とHDDには戻れないほど快適です。特に、OSやアプリをSSDに保存しておくと、コンピューターの起動や終了、アプリの応答速度が格段に上がります。
また、SSDはHDDに比べて衝撃に強く、モバイルノートに向いています。一方、SSDはまだ価格が高く、容量もHDDに比べて少ないのがデメリットです。
MacBookで選択できるストレージ(SSD)容量は、128GB、256GB、512GBの3種類です。SSDは購入後に増設することはできないので、慎重に選びましょう。SSDは高価なパーツなので、容量の違いが本体の値段に大きく影響します。
Webブラウジングなどがメインであまりデータを保存することがない方なら128GBで十分です。
クリエイター系アプリなどサイズが大きいアプリを複数入れたり、画像データや音楽データをたくさん保存したい方には256GBがおすすめ。
動画編集やレンダリングを行うなら512GBモデルがよいでしょう。
すべてのデータをSSDに格納して持ち歩きたい、という方はオプションで1TBや2TBを選択できます。
どのモデルを選んだとしても、使っているうちにストレージは足りなくなってくるものです。そういった場合は、iCloudやOneDriveなどのクラウドストレージを利用したり、大容量の外付けHDDを使えば対応できます。SSDにはOSとアプリ、よく使うデータのみを保存し、使用頻度が少ないデータは外付けHDDに退避させておく、というのもスマートな使い方です。
選び方4.【ディスプレイサイズ】
ディスプレイサイズは、大きければ大きいほど操作性は上がりますが、その分全体のサイズと重量が大きくなってモバイル性が落ちるというトレードオフが宿命です。
MacBookでは、12インチ、13.3インチ、15.4インチがラインナップされています。
とにかくモバイル性を重視したいなら12インチモデルがよいでしょう。
自宅やオフィスでの作業がメインでモバイルの機会が少ないのであれば、操作性のよい15.4インチモデルがおすすめです。
13.3インチは、モバイル性と操作性が高次元でバランスの取れたモデルです。外出先でもパワフルに作業したい方におすすめのモデルとなります。
選び方5.【入出力インターフェイス】
MacBookは常に最新のインターフェィスを先取りして搭載してくることが特徴です。MacBook Airは現行のUSB3.0やSDカードスロットを踏襲していますが、MacBookとMacBook Proは大胆にもUSB-Cしか搭載していません。USB-Cは、コネクターの上下がないのでイライラしない、充電ポートとして使えるなど、多くのメリットがあり、確実に次世代インターフェィスとなるのですが、まだ時期尚早とも言えます。
現行の周辺機器と繋ぎやすいUSB3.0モデルを選ぶか、少し先を見据えてUSB-Cを選ぶかは、ユーザーの指向によりそうです。
選び方6.【Touch Bar】
MacBook Proなら、Touch Bar搭載モデルを選択可能です。Touch Barは、ファンクションキーに替わってキーボード上部に設置されたガラスディスプレイのコントローラー。アプリによって色や音など、さまざまな視覚的コントロールが実現しました。最新のガジェットを試してみたい方にはTouch Bar搭載モデルがおすすめです。
MacBookの値段とスペック一覧
2018年6月現在、日本国内のAppleストアで購入できるMacBookは、下表の3機種11モデルです。
機種 | 価格(税別) | CPU | メモリ | SSD | ディスプレイ |
MacBook Air | 98,800円 | Core i5 | 8GB | 128GB | 13.3インチ |
MacBook Air | 118,800円 | Core i5 | 8GB | 256GB | 13.3インチ |
MacBook | 142,800円 | Core m3 | 8GB | 256GB | 12インチ |
MacBook | 175,800円 | Core i5 | 8GB | 512GB | 12インチ |
MacBook Pro 13 | 142,800円 | Core i5 | 8GB | 128GB | 13.3インチ |
MacBook Pro 13 | 164,800円 | Core i5 | 8GB | 256GB | 13.3インチ |
MacBook Pro 13 Touch Bar | 198,800円 | Core i5 | 8GB | 256GB | 13.3インチ |
MacBook Pro 13 Touch Bar | 220,800円 | Core i5 | 8GB | 512GB | 13.3インチ |
MacBook Pro 15 | 198,800円 | Core i7 | 16GB | 256GB | 15.4インチ |
MacBook Pro 15 Touch Bar | 258,800円 | Core i7 | 16GB | 256GB | 15.4インチ |
MacBook Pro 15 Touch Bar | 302,800円 | Core i7 | 16GB | 512GB | 15.4インチ |
MacBookまとめ
MacBookの選び方でいちばん重要なことは、使用目的を明確にすることです。使用目的が決まったら、その目的に見合ったCPU、メモリ容量、ストレージ(SSD)容量、ディスプレイサイズを選びましょう。そうすることによって、自分にぴったりのMacBookが自ずと決まってきます。あとはTouch Barや入出力インターフェィスの違いで決めましょう。
以前はクリエイター向けPCとして高嶺の花だったMacBookも価格が下がり、初心者でも買いやすい値段になりました。ぜひ今回の記事を参考に、自分にぴったりのMacBookを見つけ、Macがある人生を始めましょう。
コメントを残す